FAMI TIME/発達障害家族の日常

発達障害の家族の少し変わった日常を発信するブログ

人生を変えた感動の奇跡

子供が授からない・・・

私たち夫婦の間には、ずっと子宝に恵まれなかった。

 

結婚してすぐに子宝に恵まれると思ってたのに、気が付けば7年の歳月がたっていた。

子供を欲しい気持ちがこんなに強いのに、なんで授からないんや。

 

いろんな方法を試してみたがダメ。不妊治療も結果がでない。焦りばかりが積もっていく。

 

友人や知人が妊娠したと報告を受けても素直に祝福できない。

 

そんな自分たちが嫌で仕方なかった。それだけ精神的に追い込まれていた。あかん。限界や。あきらめよう。

 

私たちは深く話し合った。そして、2人の人生を歩もうと決意した。私の夢である農業の道に進むことを決めたのです。

 

この決断が大きな転機となりました。

 

住む環境が大きく変化したのです。

 

豊かな自然に囲まれた生活。

とにかく空気と水がきれい。特に水は感動です。水道水がこんなに美味しいとは驚きでした。新天地生活の不安を吹き飛ばしてくれました。

 

とても癒され、居心地が良かった。

 

私たち夫婦は、新しい夢実現に向けて期待でいっぱいでした。

 

そして、農業研修生として新たな人生をスタートさせたのでした。

 

研修がスタートして一ヶ月目のことです。

 

なんと妻が妊娠したのです。

自分の耳を疑いました。無意識にほっぺを何度も何度もつねっていました。めちゃくちゃ痛い。これ夢ちゃうな。現実やんな。

 

驚きと感動でしばらく涙がとまりません。7年間も苦しみ、諦めていた子宝が突然授かったのです。神様から授かった宝物です。

 

でも、なんで?なんで突然子供が授かったんやろ?

 

たぶん、子供ができない焦りや不妊治療のストレスから解放され、自然豊かな環境の変化で精神的に癒されたからだと思います。

 

人生で初めて奇跡を体感した瞬間でした。

・・・そして8ヶ月後、運命の出産日となりました。

今でも鮮明に記憶に残っています。それは壮絶な日でした。

 

当日は大雪の日。車に積もった雪かきをしてから出発です。大雪の中、新しい出会いにワクワクしながら病院へ到着。

 

陣痛が始まり、妻と一緒に分娩室へ。もちろん立ち会いです。あまりの痛さに妻は泣き叫んでいます。

 

頑張れ!と私は励まします。呼吸を整えて一緒に「ひーひーふー」。お産の大変さを目の当たりにしました。

 

出産間近にきたとき、異変が起きました。

 

私達の赤ちゃんの心拍数が落ちてきたのです。さらに呼吸も弱くなってきている。

突然現場が騒然となりました。

 

私は分娩室から追い出され、外から見守ることしかできません。

 

私達の赤ちゃんを早く出してあげないと危険な状態。

 

どないしたんや?何がおきとんや?私達は大パニックです。

 

緊急対応により、私達の赤ちゃんを吸引で引っ張りだされましたが、産声をあげない。

 

えっ!生きてる?大丈夫?

 

現場が騒然としており、看護婦さんが私達の赤ちゃんを抱えて別室へ連れて行きました。

 

少しお待ちください。と言われたきり詳しい説明もないまま数時間待たされる状況に。

 

私達の赤ちゃんにも妻にも会えないまま、何が起きたん?2人とも大丈夫なん?不安でたまらなく心がはじけそうでした。

 

数時間後。看護婦さんが説明にきました。

 

私達の赤ちゃんは仮死状態で、すぐに小児科へ連れていかれ保育器に入れられていると。

 

そして、妻は急な吸引対応で大量出血状態で絶対安静だと。

 

母子共に危険な状態でした。

 

保育器に入れられた私達の赤ちゃんと対面。吸引されて頭が縦長になっており痛々しくかわいそうでした。

 

でも、産声はあげなかったけど一生懸命呼吸し生きてる姿を見ると、自然と大粒の波が溢れていました。

 

妻は大量出血で強い貧血状態。絶対安静の為、妻と対面できたのは次の日でした。妻に私達の赤ちゃんの写真を見せると安心して泣き崩れていました。

 

妻と私達の赤ちゃんの無事な姿を見れて安心しました。2人とも命に問題なく本当に本当に良かった。

 

 

 

今回は総合病院での出産だったので迅速な対応ができたことで助かった命。奇跡だと思います。

 

神様が私達家族を助けてくれたんだと本気で思っています。

 

尽力を尽くしてくれた病院スタッフの皆様には感謝しかありません。

 

入院期間は長かったけど、退院の時、病院スタッフの皆が本当に良く頑張ったねと言ってくれました。本当にありがとうございました。

 

この日の出来事は一生わすれません。命の尊さに気づかされ、この助けられた命を大切にしていかないといけないと強く決意したのでした。

 

 

 

以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。